気になるシミの予防と対策!どうやって消したらいいの?

しみができるメカニズム

この記事の監修医師
田牧 聡志 (ティーズクリニック 院長)

そもそも、しみはなぜできてしまうのでしょうか?まずはそのメカニズムについて説明したいと思います。

シミは肌の表面にある、ごく薄い表皮の中で発症します。

表皮は0.1~0.3mmの厚さしかありませんが、外側から

  • 角質層
  • 顆粒層
  • 有棘層
  • 基底層

の4層に分かれています。

なお表皮の約90%はケラチノサイト(表皮細胞)、約8%はメラノサイト(色素細胞)から成り立っています。

肌が紫外線などの外部刺激を受けると、一番下の基底層にあるメラノサイト(色素細胞)に信号が送られます。するとメラノサイトがメラニンを作り出し、ケラチノサイトにメラニンを受け渡します。

メラニンはケラチノサイト内に溜まることで、紫外線などの刺激から肌を守る役割を担っているのです。

「メラニン」と聞くとシミの元となる悪者だというイメージを持っている人も多いかもしれませんが、実は刺激から肌を守る大切な役割を持っているのです。

一旦、ケラチノサイトに溜められたメラニンは、約28日周期のターンオーバーにより肌の外へと排出されていくので、通常であればしみになってしまうことはありません。

つまり、一時的な日焼けであれば約1ヶ月後には消えてしまうのです。

しかし、強い紫外線を浴びてしまったり、長時間紫外線を浴び続けてしまったりすると肌を守るためにメラノサイトの数が増え、メラニンが大量に作られるようになってしまいます。

加えて加齢や肌に対する過剰な刺激、ストレスなどが原因でターンオーバーのサイクルが乱れてしまうと、生成されたメラニンがなかなか排出されずにいつまで経っても肌に残ってしまいます。

たくさん生成された上に、いつまでも排出されないメラニンがいわゆる「しみ」になってしまうのです。

しみの原因

シミができるメカニズムが分かったところで、次はしみの原因について説明していきたいと思います。

1.ニキビ跡

色素沈着タイプのニキビ跡も、実はしみの一種です。

ニキビ跡が原因でできてしまったしみは「炎症性色素沈着」と言い、炎症を伴うひどいニキビが治ったあとに発症してしまうことがあります。

このタイプのしみは、最初のうちは血液のヘモグロビンの影響で紫色をしています。

その原因はというと、ニキビが悪化して炎症や化膿が起こると、その損傷を治すためにたくさんの毛細血管が作られます。その毛細血管が破裂して内出血を起こし、皮膚細胞に染み込んでしまうと酸素を失ったヘモグロビンが黒っぽく変化してしまうのです。

これが、紫色のしみの正体です。

その後時間が経つにつれて、しみは紫色から茶色へと変化していきます。

ニキビが炎症を起こすことでアクネ菌が増殖すると、体はアクネ菌を鎮めるために活性酸素を発生します。

しかし、活性酸素はアクネ菌だけではなく肌も攻撃してしまうので、肌は自身を守るためにメラニンを生成してしまうのです。

これが、ニキビ跡がしみになってしまう理由です。

2.がん

実は「がんのもと」であり、放置してしまうと危険なタイプのしみも中にはあるのです。

紫外線などが原因で発生する一般的なしみが茶色であることに対して、がんのもとである危険なしみは赤っぽい色をしているのが特徴です。

このしみは茶色いしみよりも目立ちにくく、最初のうちはうっすらとした赤い色をしています。

しかし、放置してしまうとカサカサとしたかさぶたのような状態になるのですが、これこそが皮膚がんとなってしまうかもしれない、危険なしみなのです。

このしみの正式名称は「日光角化症」と言い、紫外線の中でも肌表面でDNAを破壊するUVBが原因で起こります。

UVBが肌のDNAを破壊することががんの原因となってしまうのですが、通常であれば免疫細胞の働きでDNAの破壊はブロックされます。

しかし、肌の奥まで届いてしまうUVAが原因で発生する活性酸素には免疫細胞を弱める採用があるので、がんが成長するのを手助けしてしまうのです。

「がんのもと」と聞くとなんとなく怖く感じてしまうかもしれませんが、病巣が肌の表面にある段階であれば比較的簡単に治療できます。

2~3ヶ月赤みがひかない、カサカサしたかさぶたのようなしみがある、など気になる症状がある方は、早めの皮膚科受診をおすすめします。

3.そばかす

「しみ・そばかす」といった感じで、しみと一括りにされがちなそばかすですが、じつはそばかすの原因は遺伝的要因が強いです。

親にそばかすがある場合は子どもにもそばかすが発生する可能性が高く、しみとそばかすの違いは「遺伝性かどうか」という点にあります。

つまり、日頃のスキンケア等で予防可能なしみとは違い、そばかすは例えしみ予防のためのケアをしたとしても、症状が出ないようにすることが難しいのです。

ただし、しみとそばかすは全くの別物というわけではなく、そばかすはしみのうちの一種です。

また、遺伝性であるため症状の発症を完全に防ぐことはほぼ不可能ですが、日常のケアである程度症状を軽くすることはできます。

例えば、そばかすの原因もしみと同じメラニンなので、紫外線対策をきちんとおこなうことでメラニンの過剰な生成を予防すれば症状の悪化を防ぐことは可能です。

そばかすの対策としてはこの他にも、

  • ストレスを溜めない
  • ビタミンC・Eやコラーゲン、L-システインが含まれている食べ物を積極的に取る

などのポイントを心がけることによって、そばかすの症状を軽くすることはできます。

4.ホルモン

妊娠中や出産後、更年期などの女性ホルモンのバランスが崩れやすくなる時期にはしみができやすくなると言われています。

これは、ホルモンバランスが崩れることによって一時的にメラニンの生成量が増えてしまうからです。

しみの症状

1.かゆみ

一般的なしみの場合には、かゆみの症状が出ることはありません。

しかし、「脂漏性角化症」という良性腫瘍の場合、かゆみを伴うしみのようなものができてしまいます。

小さなものは「老人性イボ」と呼ばれますが、大きくなると茶色く広がってしまい、まさにしみのように見えるのが特徴です。

脂漏性角化腫は老化により新陳代謝が低下することにより発症し、主に40代の女性に多く見られます。

しかし、過剰なストレスやホルモンバランスの乱れ、紫外線などが原因で発症することもあり、最近は20代や30代でも脂漏性角化腫に悩まされている女性もいるのだとか。

これは良性腫瘍なので放って置いても特に問題はないのですが、見た目がよくないことに加えてかゆみが出るのでついかきむしってしまうことでバイキンが入り、化膿してしまうこともあるのできちんと治療をして治しましょう。

2.あかみ

しみは茶色いというイメージがあるかもしれませんが、症状によってはあかみを伴うしみができることもあります。

・肌のこすり過ぎ

「赤じみ」と言われる状態で、肌をこすり過ぎることで炎症が起こり、しみになってしまいます。

スキンケアを念入りにおこない過ぎる人にできることが多くみられます。

・ニキビ跡

いわゆる赤みを帯びたニキビ跡です。

そのまま放置すると茶色いしみになってしまうので、色素が沈着してしまう前に改善を目指しましょう。

3.大きくなる

しみは放置すると色が濃くなっていくというイメージが強いですが、そればかりではなく大きくなってしまう(面積が広くなる)というデータがあります。

また、悪性黒子(メラノーマの一種)や脂漏性角化症の場合も、時間の経過と共に大きくなっていきます。

しみの種類

一口に「しみ」と言っても、実は様々な種類があって症状や原因も様々です。

1.肝斑

治りにくいと言われているしみの一種であり、30~40代の女性に多く発症します。

その特徴は左右対称にほとんど同じ形・同じ大きさで現れるというところ。特に両頬骨のあたりにできることが多く、輪郭がはっきりしない形で比較的広い範囲にもやっとした感じで広がります。

この原因には紫外線だけではなく女性ホルモンバランスが関係していると言われています。

治りにくい肝斑ですが、改善にはトラネキサム酸の服用が効果的です。

 

2.脂漏性角化症

「かゆみ」の部分でも説明しましたが、老人性イボとも呼ばれる良性腫瘍の一種です。全身のどこにでもできますが、特に紫外線がよく当たる顔にできることが多くみられます。

イボのような見た目でザラザラした手触りをしており、放っておくとどんどん大きくなっていってしまうので、早めに処置を受けるのがおすすめです。

3.日光性色素斑(そばかす)

そばかすは上記でも説明したように、しみの一種ではあるのですが遺伝が関わってきます。

そのためスキンケアで予防することは難しいのですが、紫外線対策などをしっかり行うことで症状を軽くすることは可能です。

4.後天性真皮メラノサイトーシス

名前にも「真皮」とあるように、しみができる表皮よりも深い真皮にできる色素沈着です。

美容的にはしみの一種と考えられていますが、その見た目や症状から医学的にはあざとして扱われています。

実は、20~30代の女性のほとんどが発症している、非常に一般的なしみなのです。

5.老人性色素斑

「日光性色素斑」とも呼ばれる、紫外線がよく当たる部分にできる一般的なしみです。

名前に「老人性」とあるように、60歳以上になると多く発症するしみですが、中には20代で発症する人もいます。

しみの予防と対策

ここでは、セルフケアでできるしみの予防と対策方法についてまとめてみました。

1.クリーム

しみに効果のある有効成分

  • アルブチン
  • トラネキサム酸
  • プラセンタエキス
  • ビタミンC誘導体

などが配合されているクリームはしみの予防や対策に効果的です。

これらの全てを覚えていなくても、「医薬部外品(薬用)」と記載があるシミ対策クリームを選べば何らかの美白有効成分が含まれているということになります。

ただし、美白有効成分とは言っても塗れば肌が白くなると言うわけではありません。あくまでしみの原因となるメラニン色素の生成を阻害する働きがある成分なので、どちらかというと改善よりは予防に効果のあるクリームだと言うことを理解しておいてください。

ただし、上記の成分の中で「ビタミンC誘導体」だけは予防と改善の両方に効果が期待できるので、特におすすめの成分です。

また、即効性が期待できるものではないのである程度の期間使い続けることが重要となってきます。そのため高価過ぎるクリームではなく、毎日気兼ねなく長期間使えるようにリーズナブルな価格のクリームを選ぶのもポイントです。

2.化粧水

化粧水もクリームと同様に、

  • 有効成分が配合されているか
  • 医薬部外品であるか

というところを気にして選べば間違いがありません。

ただし、化粧水の場合は「浸透力」も重要なポイントです。

浸透力は商品の説明だけでは分かりにくいものなので、ネットの口コミなども参考にしてみると良いでしょう。

しみを消す方法

クリームや化粧水によってもしみの予防やある程度の改善は可能ですが、できてしまったしみをしっかりと消したい場合は以下のような方法があります。

1.レーザー

セルフケアでは消すことが難しいしみも、皮膚科や美容外科で受けることができるレーザー治療なら比較的時間をかけずに消すことが可能です。

ただし、ほとんどのケースで保険適用外となってしまうので費用がかかってしまうことや、肌トラブルの原因となってしまうケースもあるなどのデメリットもあります。

しみを消すためにレーザー治療を受けたい!と思った場合には、安いからなどの理由でクリニックを決めるのではなく、口コミなども含めてよく調べて検討するようにしてください。

ちなみになぜレーザーでしみを消すことができるかというと、黒い色に反応するレーザーを当てることによって、肌を傷つけること無く内部のメラニンだけを熱エネルギーによって壊すからなのです。

破壊されたメラニンは老廃物とみなされるので、肌のターンオーバーにより上へ上へと押し上げられ、やがて肌表面でかさぶたになります。

照射から約1週間でかさぶたがはがれ、だいたい1ヶ月ほどで周りの皮膚となじんでしみの跡がわからなくなります。

2.皮膚科

皮膚科ではレーザー治療以外にも、塗り薬や飲み薬によるしみの治療を受けることができます。

塗り薬では主に、ハイドロキノンとトレチノインの2種類が使われています。

・ハイドロキノン

皮膚用の漂白剤とも言われるほど、高い効果が期待できる美白成分です。

ただし、長期間使用することで「白斑」という色素が抜けた状態になってしまうこともあるので、必ず医師の指導・管理のもとで使うようにしてください。

・トレチノイン

ビタミンA誘導体の一種で、ハイドロキノンと一緒に使われることが多くみられます。肌のターンオーバーを促す効果や、ピーリング効果があります。

3.飲み薬

飲み薬では、主にアスコルビン酸とトラネキサム酸の2種類が使われています。

・アスコルビン酸

いわゆるビタミンCのことであり、抗酸化作用があるのでメラニン色素が生成される原因となる活性酸素の働きを抑制する効果があります。

・トラネキサム酸

メラニンはメラノサイトという色素細胞で作られるのですが、プラスミンという物質が促すことによりメラノサイトはメラニンを生成します。

トラネキサム酸には、プラスミンの働きを抑制する働きがあるのでシミの予防に効果があるのです。

4.美容液

化粧品の中で一番美容効果が高いのが、実は美容液なのです。

そのため、美白美容液も化粧水やクリームと比べると高い美白効果が期待できます。

美白美容液を選ぶ際のポイントは、美白有効成分として厚生労働省に認められている成分が配合されているかどうかです。

特に医薬部外品として認められている

  • アルブチン
  • プラセンタエキス
  • ビタミンC誘導体

が配合されている美白美容液を選ぶと良いでしょう。

中でもおすすめは、ビタミンC誘導体です。ビタミンC誘導体はしみを予防するだけではなく、メラニンの還元作用があるのでできてしまったしみを薄くする効果も期待できるからです。

また、医薬部外品指定はされていませんが、高い美白効果を持つハイドロキノンが配合されている美白美容液もおすすめです。

ただしハイドロキノンは「お肌の漂白剤」と呼ばれるほどに効果が高い分、肌への刺激も強いです。

そもそも高濃度のハイドロキノンは処方箋が必要になってしまいますが、美容液を選ぶ際も5%以下のものにしてください。

5.サプリ

本来、サプリは栄養を補うためのものであるため、病気や症状に対する予防や改善効果は認められていないことに加えて、効果効能を表現することもできません。

しかし、商品によっては医薬品に登録していないだけで医薬品と同じ成分を配合しているサプリメントもあるのです。

そのため、サプリでも十分な美白効果が期待できるものもあると考えることができます。

しみによく効く成分としては

  • ビタミンC
  • L-システイン

の2つが有名です。美白サプリを選ぶ場合の参考にしてください。

また、美白サプリは有効成分の働きでメラニンの生成を抑制したり、メラニン色素を還元後ターンオーバーにより排出したりすることでしみの予防・改善をします。

サプリを飲んだからといってすぐにしみが薄くなるようなことはなく、ある程度の期間は飲み続ける必要があるのです。

ですから、むやみに高いものを選ぶよりは手頃な価格で数ヶ月間は続けられるようなサプリを選んだほうが、高い効果が期待できるのでおすすめです

まとめ

いかがでしたか?

一度できてしまうと完全に消すことが難しいしみですが、セルフケアでも薄くすることは十分可能です。

根気よくケアを続けて、美しい白い肌を目指しましょう!

田牧 聡志 医師 ティーズクリニック 院長監修ドクターのコメント

シミを0にしたい、とクリニックへお越しになる方は多いのですが、一部の、例えば表層にあるようなシミでなければ、全くなかったことにすることはできません。
「30cm目線」「1m目線」という他人からの見え方の違いがあり、よほど親しい人でない限り1m以内に近寄ることはないと思います。ですので、私からは1m離れて(ご自身が鏡を見るときは50cm離して見て)判定できないようなシミ、お化粧で隠れるようなシミについてはこだわる必要がなく、むしろ「タルミ」の方を気にかけていただけたら、とご説明しています。タルミは1m離れても目立ちますし、男性側の視点では、子孫を残そうとする本能から、シミよりもタルミの少ない女性を魅力的と判断するそうです。

勿論、全く気にするなというのは難しいかもしれませんので、消せないシミより、どうしたらシミを予防できるか、にこだわってみてはいかがでしょうか。
シミの大きな原因の一つに「光刺激」があります。うっかり日焼けには注意が必要です。日焼け止めは「細かくしっかりしたものをこまめに」塗り直してください。これは季節を問わず、で冬に室内で過ごしているからと言って油断はできません。夏に比べて低い角度から射す冬の陽射しのほうが意外に紫外線を多く浴びているものです。
また「乾燥」にも気をつけてください。肌の老化には紫外線などの光刺激の影響が大きいのですが、乾燥はタルミも引き起こします。しっかり保湿することで肌の老化予防を心がけていただけたら、と思います。

医療機関の義務として診療行為の提供は当たり前として、「情報の提供」が大前提だと考えています。たくさんの情報があふれる中で最新の情報を手に入れることは難しいことだと思います。そこで、医療機関の最大の義務がその患者さんに応じた情報の提供なのです。
ティーズクリニックの院長は皮膚や身体の表面を整えてきれいにする技術と知識を持ち、きちんとした病院で研修・教育を受けた専門家である「形成外科医」ですし、名医101人に選ばれた医師も手術を行なっております。最新の知識や技術を取り入れつつ、患者様ひとりひとりを大切にして、医師がカウンセリングを行なっています。その患者様に最適な治療を、わかりやすく丁寧に説明することで患者様の心配や不安を取り除き、安心していただける、そんな点も喜ばれています。患者様が納得いただけるようじっくり対話しておりますので、美容外科のことで木になることがありましたら、
何でも相談してみてください。

 

監修ドクター:田牧 聡志 医師 ティーズクリニック 院長

この記事の監修ドクター