歯列矯正の失敗を避けるために知っておきたいポイント 2018/07/30


歯列矯正は歯科治療のなかでもとくに専門性の高い治療のひとつです。矯正専門クリニックでなくても治療を行うことは可能ですが、十分な経験のない歯科医による治療では満足のいく結果を得られない場合があります。歯列矯正が失敗に終わるケースやそのおもな原因について、Medical DOC編集部がお届けします。
この記事の監修ドクター:
上里 聡 歯科医師 こうざと矯正歯科クリニック 院長

治療の専門性が高く失敗するケースもある歯列矯正


歯列矯正は歯並びを整えて口元の見た目を改善することができる治療です。また、治療を行うことでお口の清掃性が向上するため、予防の観点からもメリットの多い治療であると言えます。しかし、歯列矯正は歯科治療のなかでもとりわけ専門性の高い治療分野のひとつです。矯正治療についての知見や経験が不十分な歯科医によって行われた歯列矯正では、満足な結果を得られないかもしれません。もし歯列矯正を検討されているなら、治療の失敗例やその原因を知り、適切な歯科医院が選べるようになりましょう。

歯列矯正で十分な治療結果が得られない事例


歯列矯正を行ったにもかかわらず歯並びが改善しない。治療が失敗に終わってしまった。このようケースは大きく次のように分けることができます。

治療が終わっても歯並びがきれいに整っていない

歯並びの改善が十分に進まず治療が終わってしまうケースがあります。治療前に想定されていた位置に歯が移動していない場合や、結果として正しい噛み合わせが取れていない場合も、治療が成功しなかったということになります。ほとんどの方にとって歯列矯正は初めての経験であるため、治療が成功しているかどうかの見極めは困難ですが、治療前に歯科医が説明した状態と歯並びが異なっている場合は治療の失敗と考えるべきです。また、予定されていた治療期間を過ぎても治療が終わらない場合にも、やはり十分な治療結果が得られていないと考えられます。

治療を行ったことで噛み合わせが乱れた

歯列矯正を行ったことで、術前より噛み合わせが乱れてしまうケースがあります。歯の移動に伴って前歯が前突してしまった場合には、奥歯に過大な負担がかかり続けてしまいます。また、前歯がしっかりと噛み合っていなければ食べ物をしっかり噛み切ることができなくなり、食事の際にも不便が生じてしまいます。噛み合わせが乱れたことによって顎関節症を発症してしまうケースも珍しくありません。

治療後に歯並びが後戻りしてしまった

歯列矯正を行ったあとは歯が元の位置に戻ろうとします。この後戻りを防ぐために行うのが保定装置(リテーナー)の装用です。保定装置の役割や必要となる保定期間についての説明が十分でない場合や保定そのものが行われない場合には、せっかく整った歯並びに乱れが生じてしまうため、十分な治療結果を得ることができなくなってしまいます。

不適切な抜歯が行われた

歯並びの乱れの多くは、顎に歯が並び切るだけのスペースがないことによって生じます。狭いスペースに並びきれない歯が前後に傾くことで歯並びが乱れます。したがって、歯列矯正ではスペースを作るために抜歯を行う場合がありますが、抜く歯の選定を誤ると、歯並びの改善が当初想定したように進まなくなってしまいます。一度抜いた歯は元に戻すことができません。抜歯のミスは歯列矯正の失敗要因のなかでもとくに深刻です。

矯正治療が失敗してしまう原因

歯列矯正が失敗してしまう原因はケースによってさまざまですが、そのほとんどは、治療を担当する歯科医に必要な知見や十分な治療経験が不足しているからでしょう。

治療方法がお口の状態に合っていない

歯列矯正によって改善を目指すことができる歯並びの状態には限度があります。開咬などの不正咬合の治療では外科手術が必要となるケースも少なくありません。そのような状態の歯並びを歯列矯正のみによって改善しようとすること自体、無理のある治療計画といえるのではないでしょうか。そのため、十分な治療結果を得ることが困難となり、場合によっては再治療を余儀なくされてしまうケースも見られます。お口の状態に合わせて的確な治療計画の立案を行ってくれる歯科医との出会いがなければ、満足できる治療結果を得ることは難しくなってしまいます。

抜歯を行う箇所の選定にミスがある

マルチブラケットによる矯正治療では、歯が動かせるだけのスペースを確保するため、抜歯する場合があります。しかし、歯科医が顎の大きさなどを見誤っていると抜く歯の選定も誤ってしまう可能性があります。本来抜く必要のない歯を抜いてしまうことや、抜くべき歯を抜いていない状態で歯列矯正を進めてしまうと、期待した治療結果を得られなくなってしまいます。

顎の骨が十分に広がっていない

小児矯正では1期治療で顎の骨を広げる骨格矯正を実施します。骨格矯正は子どもの顎の骨の発達を利用して行うため、顎の骨の成長度を慎重に見極める必要があります。治療を行う歯科医に十分な経験がないと、骨格矯正を行ってもうまく顎が広がらず、2期治療に支障の生じてしまう恐れがあります。子どもの歯列矯正は、骨格矯正においても豊富な経験のある歯科医を受診することが肝要です。

歯科医による保定期間のサポートが不十分

多くの場合、歯の後戻りを防ぐための保定期間は、矯正装置を取り付けていた期間と同じ程度に設定されます。保定期間中は歯並びの後戻りが起こっていないかについて、定期的に歯科医のチェックを受ける必要があります。治療後のサポートが不十分な歯科医院では保定期間中のチェックやケアが疎かになり、後戻りのリスクが高まります。

高い専門性と豊富な経験を持つ歯科医との出会い

歯列矯正は治療期間が長期に及ぶ治療です。そのため、歯科医との信頼関係が満足度の高い治療を目指すうえでの鍵となります。コミュニケーションを大切にしながら、しっかりと説明を行ってくれる歯科医と出会うことで満足度の高い治療を受けやすくなります。セカンドオピニオンを求めたいという要望にしっかり応えてくれるかどうかも、信頼できる歯科医を見つけるうえで欠かせない要素のひとつです。また、専門医や認定医のいる歯科医院で治療を受けることも大事なポイントです。一般的な歯科医院でも、矯正歯科の診療だけは歯列矯正の専門的医師を招いている場合がありますので、事前にチェックしてみてください。

満足度の高い歯列矯正を受けるために必要なこと

矯正治療では長い時間をかけて歯列を整えていきます。長期にわたる治療は患者さんの大きな負担となります。また、矯正治療は自費診療となるため、治療にかかる費用も大きくなる場合がほとんどです。長い時間や大きな費用をかけて受けた矯正治療ほど満足のいく結果であるべきですが、治療の結果に対して十分な満足感を得られないケースも少なからず存在します。そのような状況を避けるためには、しっかりと歯科医院を選び、信頼できる歯科医のもとで治療を開始することが大切なポイントになります。
矯正治療は歯科治療のなかでも高い専門性が要求される治療です。まずは矯正治療に専門的に取り組んでいる経験豊富な歯科医のいる歯科医院に相談してみることをお勧めします。治療に対する不安や懸念にしっかりと耳を傾け、コミュニケーションを大事しながら診療を行ってくれる歯科医を見つけることが満足度の高い歯列矯正の第一歩です。

上里 聡 歯科医師 こうざと矯正歯科クリニック 院長監修ドクターのコメント
歯科矯正治療は長いお付き合いが前提となるだけに、信頼の置ける歯科医院を選んでみてはいかがでしょうか。その際に着目したいポイントは、問診や検査で得られたデータに基づいて根拠のある提案をしていること。そして、多彩な矯正器具それぞれのメリット・デメリットを丁寧に説明していることです。「この方法しか考えられない」など、医師側から決めつけるような発言は、厳に戒めるべきだと考えています。加えて、患者さんに不都合な内容でも、きちんと指摘できているかどうかが問われます。後になって「聞いていない」「話が違う」などの食い違いが起きないよう、医師と十分なコミョニケーションを取ってください。
 
監修ドクター:上里 聡 歯科医師 こうざと矯正歯科クリニック 院長

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