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腰痛に関する悩みを徹底解説! 病気との関連性や原因、対処法

 更新日:2023/03/27
この記事の監修医師
古賀 昭義 (市谷八幡クリニック 院長)

腰が痛い

「腰が痛い!」

子どもからお年寄りまで、昨今では幅広い年齢層に蔓延しているつらい腰痛のお悩み。

さまざまな原因によって引き起こされるこの腰痛ですが、病院で診療を受けても骨や神経に異常が見つからない場合は「非特異的腰痛症」として診断されます。

非特異的というのは、つまり原因不明の腰痛という意味です。いくぶん不思議ではありますが、このように「腰が痛い」という理由から病院へ行ったはずなのに原因不明という診断をされてしまうケースもある程に腰痛には十人十色の症状があるのです。

この記事を参考に、あなたに合った腰痛の対処法を探してみてください。

この記事の監修医師
古賀 昭義 (市谷八幡クリニック 院長)

腰痛と病気の関連性

内臓

腰痛には、内臓のトラブルが要因となって引き起こされるケースがあります。

内臓からの神経の多くは腰に伸びているため、慢性すい炎・腎う腎炎・尿路結石・慢性の十二指腸潰瘍、子宮内膜症などから腰痛が起こることがあるのです。

腎臓

腎盂腎炎とは腎臓の細菌感染症であり、若い女性や高齢の方に多くみられます。高熱とともに、左右どちらかの背中から腰のドーンと重たいような痛みが出ます。

尿路結石とは、腎臓でつくられた小さな石が尿管につまってしまうことで起きる病気であり、若い男性に多くみられます。左右どちらかの背中から腰に深夜や早朝にかけ突然、尋常じゃないほどの強い痛みが出ます。

腰痛を起こす重い脊椎の病気には、化のう性脊椎炎・がんの骨への転移・背骨の圧迫骨折などがあり、これには腰痛全体の約1%の患者さんがいると考えられています。

腰痛の原因とは?

ヘルニア

腰痛の原因で最も多いのが椎間板ヘルニアです。飛びだした椎間板の一部が近くにある神経などを圧迫するので腰や足に激しい痛みやしびれなどの症状を起こします。

風邪・癌

風邪による腰痛の原因について、安静のために寝ている時間が多くなるため筋力が低下し、腰に負担をかけててしまうことが原因だと言われています。また、発熱することで関節や腰などが炎症を起こしているケースも考えられます。

この2つが風邪の際の腰痛の主な原因だと言われていますが、ひょっとしたら癌のような危険な病気を患っている可能性を考慮しないといけない場合もあります。

癌による腰痛の原因となる骨にできる腫瘍を「骨腫瘍」といいます。その中で最も多く見られるのは、実は他の臓器にできた癌が骨に転移する「転移性骨腫瘍」です。

この癌の骨転移が一番多いのが身体の中心にある背骨であるため、結果的に腰痛が起きやすくなると考えられます。

【腰痛の原因となる背骨への転移が多い癌】

乳がん、肺がん、子宮がん、胃がん、前立腺がん、腎臓がん、甲状腺がん

姿勢による腰の痛み

長時間座っていたり、立ちっぱなしや中腰など無理な姿勢を続けることによって腰の筋肉が緊張し、さらに時間の経過とともに筋肉の疲労が蓄積されて血行が悪くなり腰に痛みが起こります。

腰の骨は、椎骨と呼ばれる骨がいくつも積み重なってできています。この椎骨は、腰だけでなく首から腰まで積み重なって繋がっています。

この繋がった状態は脊柱と呼ばれ、一般的には背骨と呼ばれたりします。この背骨は、体の中心を支える柱のような役割をもっています。

背骨は、首から腰までまっすぐ伸びているわけではなく首・胸・腰の部分がそれぞれ前後に弯曲しており、横から見るとS字のように弯曲した形をしています。なぜ背骨が弯曲しているかというと、弯曲することによって背骨に掛かる負荷を柔軟に受け止める役割があるからなのです。

ところが、この背骨が年齢を重ねるごとにまっすぐな背骨へと変形していき柔軟性がなくなることによって身体に掛かる負荷を受け止めることができなくなることによって腰の痛みを引きおこすようになります。

このように、背骨は弯曲することで自分の体重をしっかりと支えることができるのです。

この背骨の弯曲は、普段の生活で良くない姿勢を取り続けることによって過度に曲がったり、変形したりすることがあります。

さらに椎骨と椎骨の間には、椎間板と呼ばれるクッションがあります。この椎間板が腰の骨にかかる体重の負荷を分散してくれます。

椎間板は水分を多く含むクッションであり、体重がかかるとその形が潰れたりゆがんだりすることで体重を分散することができます。この負担は姿勢によって大きくかわります。

日常生活での姿勢の取り方は椎間板の健康にとって非常に重要なのです。

生理による腰の痛み

生理時には急激なホルモンバランスの変化が起こります。このホルモンの中には、リラキシンとプロスタグランジンというホルモンが存在しており、このホルモンが腰痛に大きく関係していると考えられています。

リラキシンというホルモンには骨盤の関節を緩め骨盤を開きやすくし経血を促す作用があります。さらにこのリラキシンには関節・靭帯などを緩める作用があります。

さらに腰痛の原因としてプロスタグランジンというホルモンがあります。このホルモンは、主に子宮の収縮に働いていますが、加えて痛みを増強させ痛みを感じやすくさせてしまうという人体にとってはあまり嬉しくない作用があります。

これらのホルモンバランスが生理によって崩れることで腰痛を引き起こしてしまうケースもあります。

ぎっくり腰

ぎっくり腰の原因としてよくあるのが、「筋肉への持続的負担」「腰への急激な負荷」があります。

重いものを持ち上げようとすると腰に大きな負担が掛かります。物を持ち上げる動作では、手を介して物体の重量と足を介しての立ち上がる力が腰で交差します。

この交差する際に生じる力をトルクと呼び、ぎっくり腰が起こる原因となります。

誰もがご存じのとおり、重い物を持ち上げる時にぎっくり腰になることはよくありますが、テレビなどのリモコンの様な軽い物でもぎっくり腰を起こすケースもあります。

体重60kgの人の場合、上半身の体重はおおむね42kgです。

手を伸ばしてリモコンを取る場合には、その42kgも同時に腰で支えることになります。この負荷によって筋肉が損傷したり、関節に炎症が起きたりするのです。

さらに、意外かもしれませんがクシャミでぎっくり腰になる人が多いのです。これは、上半身と下半身の急激な動きが関節に瞬間的な回転力を生み関節や筋肉を痛めてしまうことによるものです。

これらのような物理的な原因によるぎっくり腰以外にも、心因性腰痛(精神的なものが原因で腰が痛い)や内臓体性反射(内臓からくる反射で痛みや筋肉が固くなり痛みを出す)が原因でぎっくり腰を引き起こすケースもあります。

また、坐骨神経痛・梨状筋症候群・腰仙靭帯痛も広い意味ではぎっくり腰に含まれると考えることもできるでしょう。

腰痛の症状

吐き気が伴う腰痛から考えられる病気

【腎不全】

軽くジャンプをしてかかとから着地した際に、腰の上部や背中の下部(腰あたり)と背中の中心あたりに痛みを感じた場合には腎不全の疑いがあります。

腎臓は血液中の老廃物をろ過し、尿として排出する役割を持っているため、うまく機能しないと身体に老廃物が溜まってしまいます。このことによってだんだんと手足がむくみ、吐き気が出てくるのがその症状の特徴です。

腎臓は腰のやや上あたりに位置しているため、当然腰にも痛みを感じます。放置すると命に関わる危険もあるので、疑いのある人はすぐに病院で診てもらいましょう。

【腎盂腎炎(ジンウジンエン)】

腎臓でつくられた尿がたまる部分を腎盂と言います。腎盂腎炎は、この腎盂が大腸菌に感染することで炎症を起こす病気です。

発症すると腰やわき腹に鈍い痛みを感じ、血尿・悪寒・発熱などの症状があらわれるのが特徴的です。さらに吐き気や怠惰感を感じることもあります。

【腎動脈狭窄症(ジンドウミャクキョウサクショウ)】

腎臓へ血液を送っている腎動脈が詰まってしまう腎動脈狭窄症という病気も吐き気を伴う腰痛があらわれます。

【尿路結石】

尿路結石によって尿がスムーズに排出されず、たまった尿によって尿管内の圧力が高まり腰や背中に痛みを感じます。老廃物を体外に排出できないため、吐き気を伴うことも特徴的です。

【胃がん】

腰から背中にかけての痛みやみぞおちあたりに違和感がある場合、胃がんの可能性があります。胃もたれやお腹の張りを感じ、さらに進行すると吐き気を感じることもあります。

このような症状が続く場合は、消化器科などに行って1度診てもらうと良いでしょう。

【脊柱管狭窄症(セキチュウカンキョウサクショウ)】

背骨にある脊髄が通るトンネルのことを、脊柱と呼びます。

脊柱管狭窄症とは、骨や靭帯の変形によって脊柱が狭まってしまう病気です。腰や首に血流障害が起きることで、痛みや吐き気があらわれます。

腰痛で歩けない・立てない

腰痛で歩けない場合の症状として、脊柱管狭窄症が考えられます。

  • 前かがみになると痛みが引く
  • 長時間歩けない
  • 腰が重い
  • 足に痛みやしびれを感じる

これらの症状に当てはまる人は脊柱管狭窄症の可能性が考えられます。

腰部脊柱管狭窄症には、神経根型と馬尾型があります。

神経根型は、神経を通すトンネルである脊柱管内部の左右にある神経根が圧迫されている症状です。

神経根型以上に深刻な馬尾型の場合では、脊柱管内部を通る神経の束が圧迫されています。神経根型では左右のどちらかの神経が圧迫されていることが多いので「片足だけに痛みがある」「ビリビリとしびれる感じがある」などの症状が出やすくなります。

さらに腰痛で立てない場合の症状として、一般的にぎっくり腰と呼ばれる急性腰痛症があります。

腰痛による足の痺れ

腰痛と足のしびれが同時に起きる場合の原因の多くは、神経の圧迫によるもので想定される病気には以下のようなものがあります。

【腰椎椎間板ヘルニア】

腰痛と足のしびれの原因として多いのが、椎間板ヘルニアによる神経の圧迫です。

椎間板は、重いものを持つなど急激な力が必要以上に加わったり、長い間スポーツなどによる身体の酷使によって変形して背骨から飛び出してしまうことがあります。

この飛び出した椎間板が神経を圧迫して痛みやしびれを発生させてしまうのです。

【坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)】

坐骨神経痛はひとつの症状であり、正式な病名ではありません。名前の通り坐骨神経を圧迫することでお尻から足にかけて発生する痛みの総称です。

【腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)】

背骨には神経が通っており、その神経が通るパイプのことを脊柱管と呼びます。

脊柱管は背骨の中をトンネルのように通っていますが、骨や靭帯が圧迫されることによって脊柱管が狭くなり、しびれや痛みを伴います。

症状が軽い場合は保存療法で様子を見ますが、排尿障害など症状が重い場合は手術をして脊柱管を広げるようにします。

【子宮筋腫】

子宮筋腫は子宮内に発生する良性の腫瘍であり、子宮筋腫自体を放っておいても命に関わることはありません。しかし発生する場所によっては骨盤の神経を圧迫し、腰痛や足のしびれを伴う場合があります。

腰痛による下痢とは?

人間の体は冷えることで、血の流れが悪くなり内臓の機能が低下してしまい、内臓の機能が低下すると下痢などが起こりやすくなります。

また、冷えによって筋肉が硬くなりおなか周辺の筋肉が緊張し、腰から足にかけての筋肉も緊張するために腰に負担がかかって腰痛を引きおこします。

腰痛は何科に行けばいいのか?(病院)

【痛みや麻痺、足に力が入らない】

痛みや痺れなどを感じる場合は、骨や軟骨など運動器の疾患を扱う整形外科で診てもらうようにしてください。ぎっくり腰やひどい筋肉痛なども同様です。

【発熱やしびれを伴う場合】

発熱や痺れなどが伴う場合、ウイルス性の病気にかかっている可能性があります。腰痛のほか発熱だったり、身体中の痛みなどの症状がある場合は内臓の疾患を専門とする内科を受診しましょう。

【排便や排尿が困難なとき】

排便や排尿が困難な場合、膀胱や子宮に異常があるかもしれません。尿路や生殖器などを担当する泌尿器科や子宮をはじめ女性の身体を専門に扱う婦人科を受診すると良いでしょう。

ただし上記はあくまでも一例であるため、症状が複雑でどこに行くべきが迷ったときは多くの科がある総合病院などに行くと良いでしょう。

腰痛の対処法

ストレッチで腰痛が激減できる!

【1】足を肩幅よりやや広めに開き腰に両手を当て、ひざをできるだけ伸ばしたまま上体をゆっくり反らします。

【2】息を吐きながら、最大限に反らした状態を3秒ほど保ちます。

※【1】~【2】を1~2回、しっかり行う

【3】長く立ったり歩いたりする人や腰を反らし気味に立つクセがある人は、腰をかがめる体操を行います。

【4】右に偏った動作や姿勢の人や腰の左右に違和感がある人は、腰を横に曲げる体操を行います。

温めたり、コルセットなどで腰痛が治るのか?

【身体を温めるだけで腰痛が治るのか?】

身体を温めてあげるだけで血行は良くなり、神経系の活動や細胞レベルでの活動も活発になります。 そのため、身体を温めることは運動前や試合などのウォーミングアップ時にとても有効であると考えられています。

急性期のような激しい炎症反応が起こっている時以外は、積極的に温める処置が腰痛の緩和にとっても有効であると考えることができます。

その一方で、急性期の腰痛の場合には冷やしたり安静にすることで炎症を抑制し組織の障害を軽減させることが出来ます。

【コルセットは腰痛に効くのか?】

一般的には、腰痛改善にはコルセットが効果的という認識がされていますが、実はコルセットには腰痛の痛みの程度を改善させる効果は認められていません。

しかし痛みの改善効果は認めらませんでしたが、日常生活の機能障害における改善には有効であることが解っており、このことから腰痛患者の機能改善には有効である可能性が高いことが示されています。

ところが一方で、慢性化した腰痛を対象とした場合にはコルセットは無治療と比較して痛みの程度及び機能改善についての効果は認められませんでした。

ではどのようなときにコルセットが有効的かというと、コルセットは痛みの改善にはあまり効果は認められないものの、日常生活の機能障害についての改善効果はある可能性が示されている、ということになります。

ツボは腰痛に効果的なのか?

【外関(がいかん)】

手首にあるツボなので簡単に押しやすく、デスクワークの合間にも手軽におこなえます。

腰痛にも効きますが、本来の効能としては体のだるさや頭痛、眼精疲労によく効くと言われています。

自律神経を整えて、リラックスする効果があると言われていますので車酔いやイライラを抑えたい時にも大変有効的です。

抑え方のポイントとしては手のひらの終わりから指3本分ほど下方へとすすみ、そのまま手首を返したところが外関です。

【腎兪(じんゆ)】

背中の腰回り、背骨付近にあるツボです。

ひとりでも押しやすく、ぎっくり腰などの急性腰痛を緩和して鎮める効果が期待されます。また内臓系の疾患にも高い効果があると言われており、腎兪は様々な疾患の治療にも用いられています。

抑え方のポイントとしては、背中に両手を置き空を見るような形で体を反らせます。

できるだけ背中の筋肉に力が入らないように気を付けながらへその高さに手を持っていき、背骨の少し外側を親指で押していきます。痛みとともに気持ちのいい場所があったら、そこが腎兪です。

みつけるのが少し難しいかもしれませんが、万能のツボですので覚えておくと便利です。

整体は腰痛に効果があるのか?

【筋肉調整】

筋肉がゴムの様に伸び縮みすることはなんとなくイメージしやすいものですが、その一方で負担がかかり過ぎると筋肉は硬くなってしまうことを忘れてはいけません。

筋肉は骨同士に付着しているということもあるため筋肉に硬さができることで骨同士をひっぱってしまい、結果として骨格の歪みが生じてしまいます。

このような過程によって骨格に歪みが生じるので、バランスの崩れた筋肉を緩めていくことで自然と骨格も調整されて歪みが取れていきます。

【骨格調整】

筋肉調整だけでは深部の骨格の歪みが取りきれない部分がでてきます。

このような場合には骨格調整によって深部の固まった関節やインナーマッスルを刺激して改善していきます。

長期化している身体のバランスの崩れに対しては、筋肉と骨格の調整を同時に行うことで早期回復が見込めます。

監修ドクターコメント

古賀先生

腰痛は厚生労働省が行う国民生活調査(平成28年)の有訴率で、男性で1位、女性では肩こりに次いで2位というデータが出ています。
 腰痛は国民病とも言えます。
 私たち整形外科専門医も日々腰痛の患者さんを診療させていただいていますが、実に訴えが多彩で簡単に診断がつかない腰痛もあります。
 採血検査、各種画像検査、理学的検査を行い診断をすすめていきます。
 私が患者さんを見るときに一番注意していることが、下肢の痛みやしびれ、夜間の痛み、筋力低下、尿が出ないなどの症状です。
 私はこれらの症状を『ただならぬ腰痛』として診療しています。
 『ただならぬ腰痛』には、転移性脊椎腫瘍や脊椎の圧迫骨折、椎間板ヘルニアによる神経の圧迫などが原因のことがあります。
 この記事を読んで、もし『ただならぬ腰痛』の症状がある方がおられましたらお早めに整形外科専門医を受診されてください。

腰痛でおすすめの整形外科 関東編

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