見た目だけの問題じゃない?歯並びや噛み合わせと健康の深い関係

公開日:2020/08/11  更新日:2020/08/18

歯並びや噛み合わせの悪さが全身の健康に悪影響を与えてしまうことは近年では広く認知される様になってきました。
しかし、歯並びや噛み合わせが悪化してしまう原因や、悪化してしまった噛み合わせの具体的な治療方法などについてはあまりご存じでない方も少なくないのが現状です。
そこで今回は、見た目だけの問題にとどまらない歯並びや噛み合わせと健康との深い関係やその具体的な改善方法についてMedical DOC編集部がご紹介いたします。

この記事の監修歯科医師
浜松 毅昌 (そら歯科医院 院長)

全身の健康と噛み合わせ。その深い関係とは?

そら歯科医院photo

上下の歯の接触の仕方のことを「噛み合わせ」と言いますが、実は正常な噛み合わせを持つ人はほとんどいないと言われています。
一般的に受け口と呼ばれる「反対咬合」や出っ歯と呼ばれる「上顎前突」の場合は噛み合わせの悪さが一見して解りやすいですが、表面的にはまったく問題がないように見えても、正しい噛みあわせになっていないというケースがほとんどを占めています。
このような、表面的な見た目ではわからないような噛みあわせの悪さの場合でも、全身の健康への悪影響を及ぼすリスクがあるのです。
ここでは、噛みあわせの悪さが引き起こしてしまう様々な健康リスクについてご説明いたします。

頭痛・首の痛み・肩こり

歯の噛み合わせが悪いと、食事の時に片側の顎だけで咀嚼してしまったり歯の噛みやすい箇所ばかりで咀嚼してしまいがちになります。 このような不自然な咀嚼は顎の左右の筋肉バランスを乱してしまい、ひいては顎周辺の筋肉の緊張状態へとつながります。 咀嚼に使われる顎や首、さらには肩の周辺の筋肉の緊張が血行を阻害してしまうことによって頭痛・首の痛み・肩こりが生じてしまうのです。

耳鳴り

噛み合わせが悪い状態が続くと下顎が後方にズレやすい状態になってしまう場合があり、ズレた下顎が耳の管を圧迫してしまうことによって耳鳴りが生じてしまうケースもあります。

胃腸などの消化器系のトラブル

噛み合わせの悪さによって咀嚼が不十分になってしまうことで、唾液と食物が口内で十分に混ざらなくなってしまう場合があります。 この状態が続いてしまう事によって胃腸に対して過度な負担がかかり続けてしまう事となり、結果的に消化器系のトラブルを招く原因となってしまうのです。

噛み合わせが引き起こす症状は「咬合(こうごう)関連症候群」と呼ばれています

噛み合わせの悪さによって引き起こされる身体への悪影響は、これまで挙げた症例以外にも不眠症や顎の痛み、さらには自律神経失調症のような重大な疾病につながる恐れもあります。 これらのような噛み合わせの異常が引き起こす様々な症状は、「咬合(こうごう)関連症候群」と呼ばれています。

噛み合わせの悪さの原因とは?

このように、表面的にはわかりづらい噛み合わせの悪さでも、様々な咬合関連症候群を招いてしまう恐れがある事がおわかりいただけたかと思います。
では、そもそもどうして噛み合わせは悪くなってしまうのでしょうか? 遺伝などによる先天的な噛み合わせの悪さもありますが、生活習慣などによって後天的に噛み合わせが悪くなってしまう場合もあります。
ここでは、噛み合わせが悪くなってしまう原因について解説いたします。

虫歯

虫歯によって歯が溶けてしまったり、治療時に歯を削ったり抜歯したりすることは歯そのものの形状の変化につながる事は言うまでもありません。 元々の歯の形状が変わってしまうという事は、元々の噛み合わせが変化する事に直結します。

歯周病・加齢

歯を支えている骨を溶かしてしまう歯周病によって歯の位置がズレてしまい、歯並びが変化して噛み合わせが悪くなってしまうというケースもあります。 さらに、加齢にともなう歯茎の弱体化によっても歯周病と同様に歯並びが変化してしまい噛み合わせが悪くなってしまう場合もあります。

幼年期の噛み癖など

幼いころに指を吸ったり爪などの物を噛んだりしてしまうクセを持っていた方は少なくないかと思います。また指吸いや噛み癖を持つお子さまの保護者の方もいる事でしょう。 この指吸いや噛み癖によって歯が生える向きが変わってしまい、悪い噛み合わせへとつながってしまう場合もあります。

食習慣

子どもの頃に固い食べ物を食べず柔らかい食べ物ばかりを食べることや、あまり噛まずに食事をすることによって顎の骨格が十分に発達しなかったために、歯の生え変わりの時期に永久歯が並ぶのに十分なスペースが無く歯並びや噛み合わせが悪くなってしまうケースもあります。
昔からよく言われている「よく噛んで食べる」という言葉。良い歯並びと噛み合わせにとっても重要な意味があったのです!

悪化してしまった噛み合わせの改善方法とは?

上記の様に、生まれつき歯並びが悪いなどの先天的な噛み合わせの悪さ以外にも、様々な原因によって元々の歯並びが変化してしまうことによって噛み合わせが悪くなってしまうケースがあることがおわかりいただけたかと思います。
このような悪い噛み合わせを放置することによって、全身の健康に対して悪影響を及ぼす恐れがある咬合関連症候群を招いてしまう可能性がありますので、出来るだけ早期に悪い噛み合わせを改善して咬合関連症候群のリスクを取り払うべきでしょう。
しかし、悪化してしまった噛み合わせは具体的にどのようにして改善すれば良いのでしょうか?
ここでは、悪化してしまった噛み合わせを改善へと導く具体的な治療方法についていくつかご紹介していきたいと思います。

スプリント療法

ゴムで作られた軟らかいマウスピースを装着する事によって悪化してしまった噛み合わせを調整するスプリント療法。 この治療法では噛み合わせの調整以外にも、無意識の歯ぎしりや食いしばりをマウスピースが抑えることによって顎関節や歯を護るというメリットもあります。

歯を削る

突出した八重歯が正常な噛み合わせを阻害してしまっている場合や虫歯治療によって変化してしまった噛み合わせを改善する際には、歯を削る事で悪化してしまった歯並びを改善する場合もあります。 たった一本の歯の向きや高さが変わってしまうだけでも噛み合わせは変化してしまう場合があります。少しでも噛み合わせに違和感があった場合は、早期に歯科医師に相談するとよいでしょう。

歯列矯正による歯並びの改善

噛み合わせのズレが大きい場合にはスプリント療法などでは効果が期待できないため、歯並びそのものを矯正することによって噛み合わせを改善する「歯列矯正」がおこなわれます。 歯並びそのものを改善するので一番確実性の高い方法といえますが、治療期間の長さや費用面での負担などのデメリットが存在する事も忘れてはいけないポイントです。

歯並びそのものを改善する「歯列矯正」のメリットとデメリット

このように、悪化してしまった噛み合わせを改善する治療方法はいくつかありますが、スプリント療法や歯を削るなどの対処的な治療方法と比較して、歯並びそのものの矯正によって噛み合わせを改善する歯列矯正が噛み合わせの根本的な治療として効果的である事がおわかりいただけたかと思います。
しかし、根本的に噛み合わせを改善する歯列矯正には、いくつかのデメリットがある事も忘れてはいけません。
ここでは、歯列矯正のメリットとデメリットについて詳しく解説していきたいと思います。

歯列矯正のメリット

歯並びそのものの矯正によって噛み合わせを改善する歯列矯正は、悪化してしまった噛み合わせの治療として一番確実かつ根本的な治療であると言えるでしょう。
また、歯列矯正には噛み合わせの改善以外にも、歯ブラシがすみずみまで届くようになることによって歯の健康が維持しやすくなる点や、笑顔が輝く美しい歯並びや顔のバランスの改善などの審美面でのメリットに加えて、発生時のハキハキとした発音やしっかりと噛んで食事ができるようになるなどの様々なメリットがあります。

歯列矯正のデメリット

噛み合わせの根本的な改善以外にも様々なメリットがある歯列矯正ですが、短くても2~3週間・長い場合は10年以上もの長期にわたってしまう治療期間の長さや、一般的には健康保険が適用されず自費治療となってしまうため費用面での負担が大きい事、さらに歯に矯正器具を装着することによる違和感や不快感などの見過ごすことのできないデメリットがある事も覚えておきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、噛み合わせの悪さが引き起こしてしまう健康リスクや、悪化してしまった噛み合わせを改善する治療方法などについてご紹介させていただきました。
悪化してしまった噛み合わせをそのままに放置してしまうと全身の健康に悪影響を及ぼす「咬合関連症候群」を招いてしまう恐れがあることや、「スプリント療法」や「歯を削る」などの様々な噛み合わせの改善方法がある事がおわかりいただけたかと思います。
さらに、悪化してしまった噛み合わせの根本的な治療方法として効果的な「歯列矯正」には、多くのメリットと見過ごすことができないデメリットがある事もおわかりいただけたかと思います。
加えて、近年の歯列矯正には目立たないタイプのものやマウスピースによって部分的に矯正することで費用負担が軽減されるタイプのもの、さらにインビザラインのような自分でカンタンに取り外すこともできるタイプのものなど、歯列矯正のデメリットを軽減する技法が充実してきている事もあわせて申し添えておきましょう。
全身の健康に対して深い関わりがある噛み合わせ。噛み合わせは場合によっては変化し悪化してしまう事もありますが、悪化してしまった歯並びは治療によって改善できるのであきらめる必要はありません。
正しい噛み合わせを維持して、いつまでも健康的で明るい毎日を送ってゆきましょう!

浜松 毅昌 歯科医師 そら歯科医院 院長監修ドクターのコメント
噛み合わせや歯並びの異常が、口腔や全身に及ぼす影響は多々存在する事は周知の通りです。最も懸念される事柄として、軸がぶれる事で、偏頭痛や体幹異常をきたします。内臓に問題が出たり、めまい、全身疾患を誘発する恐れも指摘されています。口腔に目を向けますと、虫歯や歯周病により歯の欠損を生じやすくなります。また、顔のゆがみ、顎関節症、歯の破折を生じます。咬合病は、歯を失う第3の病と言うのが残念ながら現実なのです。そして、自然できれいな笑顔ではなくなり、先方に与える印象を損ねてしまうでしょう。あらゆる悪影響を起こしうる噛み合わせ歯並び異常を、そら歯科医院では貴方とともに全力で解決いたしますので、勇気を持って受診してください。

監修ドクター:浜松 毅昌 歯科医師 そら歯科医院 院長

歯列矯正でおすすめの歯医者さん 関東編

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