眼瞼下垂治療、保険と自費にはどんな差があるの? それぞれの費用相場は?

公開日:2021/10/07

まぶたが垂れ下がり、ものが見えにくくなる「眼瞼下垂」。この眼瞼下垂の治療を受けるとき、とくに気になるのは費用相場でしょう。保険治療でどれくらいかかるのか、自費治療とどんな差があるのか。「日本美容外科学会(JSAPS)」専門医の大慈弥先生が答えてくれました。

大慈弥 裕之

監修医師
大慈弥 裕之(日本美容外科学会 専門医)

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福岡大学医学部卒業。北里大学病院形成外科に入局。福岡大学医学部形成外科学主任教授などの教職を歴任。現在は「自由が丘クリニック」教授外来。そのほかに、北里大学形成外科・美容外科客員教授、NPO自由が丘アカデミー代表理事も務める。多くの学会役職を勤めるとともに、美容医療健全化のための活動もしている。日本形成外科学会名誉会員、日本美容外科学会(JSAPS)前理事長、日本抗加齢医学会理事。

眼瞼下垂治療の費用相場

眼瞼下垂治療の費用相場

編集部編集部

眼瞼下垂治療の費用は、どれくらいなのでしょうか?

大慈弥 裕之大慈弥先生

「保険診療か自費診療か」で大きく異なります。保険適用だと患者さんの負担額は、およそ5万円程度です。保険診療は、どんな治療でも「点数(金額)」が決まっています。患者さんは一般的に、そのうちの3割を負担します。

編集部編集部

他方、自費診療の費用は?

大慈弥 裕之大慈弥先生

自費診療の明確な相場はなく、それぞれのクリニックによって金額は異なります。なお、各施設がホームページなどで費用を表示する義務があるので、事前に調べることは可能です。

編集部編集部

眼瞼下垂の治療を保険で受けられるケースは?

大慈弥 裕之大慈弥先生

まぶたの下垂により視野が狭くなるといった症状がある場合には、保険が適用されます。一方、「美容改善」が目的であれば、保険は適用されません。なお、保険診療の適否は、診察する医師や地域によって判断が異なることがあります。

保険診療と自費診療の差

保険診療と自費診療の差

編集部編集部

保険診療と自費診療の差はどこで出ますか?

大慈弥 裕之大慈弥先生

主に「美容目的の改善」です。機能面に加えて、美容的にもこだわり、綺麗な目元を目指すのが自費診療での美容外科治療となります。

編集部編集部

保険の場合だと、どのレベルまで治療してもらえるのでしょうか?

大慈弥 裕之大慈弥先生

保険診療の目的は「視機能の改善」です。眼瞼下垂は、「下垂を伴う視野の制限が改善された」時点で治療完了です。

編集部編集部

保険治療の場合、視機能を満たしていれば「見た目が変」になったとしても問題はないと?

大慈弥 裕之大慈弥先生

問題ないというわけではありませんが、形に関しては個人の感覚や価値観により評価が異なるため、「機能は改善されたが、見た目に違和感を覚える」という患者さんが少なくありません。まぶたは人体で最も目立つ部位の1つで、まぶたの高さが1mm違うだけでも、はっきりと認識できます。まぶたの形や左右差をより高いレベルで整えるには、形成外科・美容外科の豊富な経験と知識を要します。

編集部編集部

こうした「術後の見た目」に関する患者さんの不満は多そうですね。

大慈弥 裕之大慈弥先生

はい。令和元年に調査された「厚生労働科学特別研究事業」のデータでも、患者さんの不満足の理由は「術後のまぶたの見た目」に関するものがメインでした。

美容外科での形のこだわり

美容外科での形のこだわり

編集部編集部

美容外科だと、こうした見た目の問題が解決できると?

大慈弥 裕之大慈弥先生

たとえ美容外科でも、まぶたの左右差や形を患者さんの望む理想の形に仕上げるのは簡単ではありません。しかし、患者さんの要望にきめ細かく対応したり、微細な調整をおこなったりすることで、美容的にも満足な結果を目指すのが美容外科での治療です。

編集部編集部

見た目まで整えようとすると、やはり美容外科で治すのがいいでしょうか?

大慈弥 裕之大慈弥先生

たしかに、美容外科の方が綺麗な見た目まで求めることができます。ただし、費用のことを考えると「保険か自費か」の選択は、患者さんによって変わってくるでしょう。どちらを選ぶにしても、「保険診療の目的と限界」、「担当医師の得意分野」、「万が一の合併症や美容的に不満足な結果に対応できる術後の体制」などのポイントを事前に調べておきましょう。こうしたポイントを調べておけば、納得して治療を受けやすくなりますよね。

編集部編集部

医師の腕や考え方によっても違いがある?

大慈弥 裕之大慈弥先生

そうですね。経験豊富な美容外科医でも、期待した結果が出ない場合もあります。これが眼瞼下垂治療の難しいところです。そのため、眼瞼下垂の手術は、たとえ保険診療であっても目の機能と形に習熟した医師によってなされるべきと私は考えます。「形を綺麗にする力」だけでなく「安全に手術する力」「万が一のトラブルに対応する力」も問われるためです。これらの能力は保険診療でも必要であり、見た目にこだわる美容的診療では、さらに必要とされます。担当医師がこのような能力を持ち合わせていそうか、事前によく調べた上で手術を受けていただくのがいいでしょう。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージがあれば。

大慈弥 裕之大慈弥先生

我が国では超高齢化にともない、加齢による眼瞼下垂の患者さんが増加しています。眼瞼下垂は正しい診断と治療がなされれば、機能を改善できるとともに生活の質も向上します。さらに、頭痛や肩こりなどの改善も期待できたり、見た目が若返ったりと、「うれしいオマケ」もあります。ただし、保険診療は主に経済面で大きなメリットがありますが、見た目については治療の限界があります。この限界も含め、事前に眼瞼下垂についての正しい知識をもった上で、納得して治療を受けていただければと思います。

編集部まとめ

眼瞼下垂の治療は、保険診療であればリーズナブルに受けることができます。しかし、保険診療では、見た目の改善まで求めることができないといった限界もあるのは事実です。「保険でできることとできないこと」をよく理解し、医師とじっくり相談した上で、「保険か自費か」を選択するようにしましょう。

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