採血の注射が苦手…何かいい対策方法はある?

公開日:2021/09/04  更新日:2021/09/06

病院で行われる医療行為のうち、比較的多用されるのが血液検査で必要になる「採血」です。血管に針を刺し静脈血を採取しますが、その痛みや過去に失敗された体験から苦手になってしまった人も多いのではないでしょうか。今回は、採血の注射に対する苦手意識を克服する方法を「看護師」の繁さんに伺いました。

繁 和泉

監修看護師
繁 和泉(看護師)

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看護学校を卒業後、整形外科、消化器科、呼吸器科、小児科、手術室勤務を経験し、外来診療補助の一環として、放射線科の業務に従事する際はがん検査のPET検査などにも関わり、現在17年目。2児の子どもを出産後、看護師としての勤務をセーブしながら、ライターとしての活動を開始する。自身の経験から少しでもわかりやすく、日常生活に役立てられるような医療系記事を主軸とし、さまざまな分野で情報発信をしている。

採血が苦手な理由を考えてみる

採血が苦手な理由を考えてみる

編集部編集部

「採血の注射が苦手」の理由にはどのようなものが多いのでしょうか?

繁 和泉繁さん

「毎回失敗されてしまう」「痛いのが極端に苦手」「先端恐怖症である」などの理由を耳にします。血管の状態により過去に何度も失敗された経験や心理的な影響から採血が上手くいかず採血が苦手になってしまった人が多いと考えられます。

編集部編集部

「血管の状態により採血を失敗される」とは、具体的にどんな状態でしょうか?

繁 和泉繁さん

もともと血管が細い、目に見える部分に血管が少ない、血管の走行が悪く注射針を刺しづらいといった状態の場合、失敗されやすい傾向にあります。しかしそういった場合でも、血管に注射針を刺しやすい状態にして、成功率をあげることはできます。

編集部編集部

「心理的な影響から採血が上手くいかない」とは、どのようなことですか?

繁 和泉繁さん

採血への苦手意識が必要以上に強いと、不安や緊張から交感神経が高まり、血管が収縮してしまいます。できるだけ採血に対する恐怖心を取り除き、緊張を和らげておくといいでしょう。これは先端恐怖症でも同様のことがいえます。

成功体験から苦手意識をなくす

成功体験から苦手意識をなくす

編集部編集部

血管の状態を整えて採血しやすくする対策方法はありますか?

繁 和泉繁さん

注射針を刺す側の腕を温める方法があります。温めると体は体熱を放散しようとするので、血管が拡張し体表面からの確認がしやすくなります。特に冬は手足などの末梢が冷えると血管が収縮してしまいますので、できればカイロなどで温めておくといいでしょう。

編集部編集部

採血前の心構えがあれば教えてください。

繁 和泉繁さん

不安や緊張を感じないように採血される腕を見ない、採血から気をそらし何か趣味や好きなことを考える、深呼吸してリラックスするなど、ストレスを抱え込まないようにして交感神経の高まりを静める工夫をしてみましょう。

編集部編集部

それでも怖くて採血ができない場合、何か対策はありますか?

繁 和泉繁さん

先端恐怖症や過去の失敗経験からどうしても採血するのが怖いという場合には、精神安定剤の処方も可能です。検査で採血が必要な場合などは、医師に相談してみることをおすすめします。ほかにも、局所麻酔薬が含有された痛み止めのテープを採血部位に貼り、採血の痛みを和らげる方法もあります。

看護師に協力をお願いしてみる

看護師に協力をお願いしてみる

編集部編集部

看護師に協力をお願いしてもいいものなのでしょうか?

繁 和泉繁さん

「話をしながら採血してください」「細めの注射針を使ってください」などの依頼は可能だと思います。話をしながら採血することでリラックス効果が期待できます。また、採血データに支障のない範囲で、少しだけ細い注射針を使うことも可能です。痛点に当たる確率を低くすることができます。

編集部編集部

注射する場所を指定することは可能でしょうか?

繁 和泉繁さん

その場所にしっかりと血管があって、採血に問題がないようであれば可能です。普段から血管が見つかりづらい人は、採血しやすい部位を覚えておくと成功率が上がるかもしれません。血管の状態はその日の体調で異なるので一概にはいえませんが、一度成功したことのある部位は採血に適した血管があるといえます。

編集部編集部

姿勢を変えて採血してもらうことは可能でしょうか?

繁 和泉繁さん

座って採血すると注射針が見えてしまい、気分が悪くなるという方もいます。見えることで極度の緊張から、「血管迷走神経反射」という身体の防御反応により失神してしまうこともあります。できるだけ緊張を和らげ迷走神経反射を起こさないように、ベッドに横になって採血するのがおすすめです。特に、今まで採血して倒れたことのある人は、事前に看護師に相談してください。

編集部まとめ

採血の痛みや恐怖を軽減することができる、様々な対策方法があることがわかりました。医療は時代とともに劇的に進化してきました。しかし、血液検査は昔からそんなに大きくは変わらず、これからも同じように血管に注射針を刺して静脈血を採取する方法は続くでしょう。成功体験を増やすことで、少しでも苦手意識を克服できればいいですね。

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