噛み合わせが悪いと身体に影響がでるって本当?

公開日:2020/11/07  更新日:2020/11/13

肩こりなどの体の不調は一体どこからくるものでしょうか。もしかしたら噛み合わせが関係しているかもしれません。噛み合わせが原因でどんな不調がおこるの? 自分ではよくわからない噛み合わせの良し悪しは、私たちの身体にどんな影響を及ぼしているの? アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿の小川先生、教えてください!

小川 朗子

監修歯科医師
小川 朗子(アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿 院長)

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鶴見大学歯学部卒業。用賀歯科デンタルクリニックに勤務、南青山デンタルクリニックで副院長を経た後、2006年にアンチエイジングデンタルクリニック恵比寿を開院。単に歯を治すのではなく、歯科におけるアンチエイジングの観点を大切にし、今まで以上にキレイで健康的な口になって欲しいと、患者さんの治療に取り組んでいる。日本抗加齢医学会認定専門医、高濃度ビタミンC点滴認定医、インディアナ大学歯学部日本矯正歯科プログラム認定医。日本抗加齢医学会、抗加齢歯科医学研究会、ドライマウス研究会、日本審美歯科学会、日本矯正歯科学会の各会員。

噛み合わせの悪さは体全体に影響を

噛み合わせの悪さは体全体に影響を

編集部編集部

歯の噛み合わせが悪いと、体に悪い影響を及ぼすと聞いたことがありますが、どのような不調が挙げられますか?

小川先生小川先生

噛み合わせの悪さから起こる体への悪い影響はいくつかあります。肩こり頭痛頸椎や背中のゆがみ口元のゆがみ顔のしわやたるみなどが主に挙げられます。

編集部編集部

噛み合わせとどのような関連があって、それぞれの症状が起こるのか教えてください。

小川先生小川先生

まず一番起こりやすいのが、肩こりと頭痛です。筋肉は頭から首、肩までつながっています。噛み合わせが悪いと片側だけで噛む癖が生じ、顔の左右の筋肉バランスに差がでるのです。その影響で、噛み癖のある側に肩こりが起きることもあります。左右の筋肉がうまく使えなかったり、食いしばりで過度な力がかかったりすると血流も悪くなるため、頭痛も起こりやすくなります。

編集部編集部

頸椎や背中のゆがみはどうですか?

小川先生小川先生

噛み合わせが悪いと首から上のバランスをとるために、無意識に体がそれを補正しようとします。そうすると真っ直ぐ保つために首から下の頸椎や脊椎が、どんどんずれていくのです。やがて全身に影響を及ぼすので、噛み合わせから足が悪くなることもあるのです。

編集部編集部

一見、歯とは関係のなさそうな部分にまで、どんどん影響していくのですね。

小川先生小川先生

そうですね。噛み合わせが悪いことで咀嚼する回数が少なくなり、食べ物を小さくする前に胃腸に送ってしまう人もいます。それにより、胃腸に負担がかかり、消化不良になったり栄養をきちんと吸収できず腸に影響を及ぼしたりすることも。また、咀嚼回数が少ないと唾液の量も減るため、免疫力が落ちることもあります。

マウスピースで治療が可能

マウスピースで治療が可能

編集部編集部

口元のゆがみについても、噛み合わせが原因なのですか?

小川先生小川先生

そうですね。噛み合わせがずれていると、噛むときに上の歯と下の歯がずれていき、口元のゆがみの原因になります。こういう人は奥歯の噛む位置がずれていることが多く、顎関節症(がくかんせつしょう)が起こりやすくなります。しわやたるみも、これと同じような原因で増えていきます。

編集部編集部

噛み合わせを治すことはできないのですか?

小川先生小川先生

噛み合わせを根本的に改善するには矯正治療になりますが、噛み合わせが悪いことで起こる症状の改善にはマウスピースが有効です。食いしばりや歯ぎしりでお悩みの方には、ボトックス注射で顎周りの筋肉を弱めるという方法もありますが、まずはマウスピースからはじめてみるのがよいでしょう。

編集部編集部

マウスピースは常につけていないといけないのでしょうか?

小川先生小川先生

基本的には夜間、寝るときにつけていただきます。仕事中やスポーツ時、集中している時に歯を噛みしめたり食いしばったりしてしまう人は、日中も使用をおすすめします。はじめはマウスピースの装着に違和感があるかと思いますが、だんだん慣れてきます。効果を感じるとつけていた方が楽、安心すると言う方が多いですね。つけることが習慣になれば、徐々に口元のゆがみも改善されていきます。

日常生活から意識して気をつける

日常生活から意識して気をつける

編集部編集部

今まで聞いた症状は、歯の噛み合わせ以外が原因でも起こりますよね。噛み合わせが原因だとどうやって見極めるのですか?

小川先生小川先生

クリニックで歯科医が見ると、わかることが多いですね。もちろん噛み合わせが悪くても、全員にこのような症状が起こるわけではありません。ただ噛み合わせが悪い人は歯の食いしばりや歯ぎしりをすることが多く、そのため歯が擦り減っている、虫歯ではないのに歯が染みる、治した歯が欠けている、口の筋肉が張っているなどの症状がでやすいです。

編集部編集部

自分ではなかなか気づきにくいと思いますが、一般の人でもわかるようなサインはありますか?

小川先生小川先生

サインというか生活の中で、寝ているとき、パソコン作業をしているときなど、集中しているときに歯を食いしばる癖がある人は注意が必要です。
ほかにも食べ物を片側だけで噛むうつぶせで寝る頬杖をよくつく歯ぎしりをする人は、噛み合わせが悪いことが多いようです。日常生活から意識してみると見つかるかもしれません。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージがあれば。

小川先生小川先生

環境要因も多いので、先ほど述べたような片側だけで噛む、頬杖をつくなど日常的に気をつけるのも大事ですよ。あまり思いつめ過ぎてもよくないので、マウスピースも24時間するのではなく、まずは気になったときにすることからはじめてみてください。心当たりがある人は、まずは歯医者さんで相談してみてくださいね。

編集部まとめ

噛み合わせからくる不調は、肩こり、頭痛、ゆがみなどさまざま。一見、歯と関係なさそうに思う部分も、噛み合わせが原因のことが多いようです。まずは日常生活から見直すことで、不調の原因が見つかるかもしれません。また、マウスピースなどで改善することができるので、「もしかして?」と思う人は歯医者さんでぜひ聞いてみてください。

医院情報

アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿

アンチエイジングデンタルクリニック恵比寿
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診療科目 歯科