リウマチって若くてもなるの? 完治はできる? 2019/03/26

関節に痛みや変形などが伴うリウマチ。一般には中高年に多く見受けられる病気だが、昭島リウマチ膠原病内科の吉岡先生によると、若年層でも発症することがあるそうだ。はたして治療は可能なのか。可能だとしたら、どのような症状によって自覚すればいいのか。思いもよらない若い人のリウマチについて、詳しく解説いただいた。

監修医師
吉岡 拓也(昭島リウマチ膠原病内科 院長)

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聖マリアンナ医科大学 医学部医学科卒業、聖マリアンナ医科大学大学院 医学研究科修了。聖マリアンナ医科大学病院、同横浜市西部病院、町田市民病院勤務を経た2017年、東京都昭島市に「昭島リウマチ膠原病内科」開院。患者へ寄り添い、人生を楽しく前向きに送れるよう努めている。医学博士、聖マリアンナ医科大学リウマチ膠原病アレルギー内科非常勤講師。日本内科学会総合内科専門医、日本リウマチ学会リウマチ専門医、日本アレルギー学会アレルギー専門医。

編集部編集部

まず、一般的なリウマチについて、教えてください。

吉岡先生

わかりました。リウマチとは、免疫システムの異常により、自分の体を破壊してしまう全身疾患です。具体的な症状は、指や手首などの「小さな関節」によく現れ、痛みやこわばりなどを起こします。

編集部編集部

リウマチは高齢者がかかる病気だと思っていました。

吉岡先生

実は、そうでもありません。女性の場合、30代から50代が発症のピークで、患者数にすると男性の4倍前後になります。若年層では女性に顕著な病気といえるでしょう。やがて60歳を超えると、男女比はほぼ等しくなってきます。また、お子さんで発症する方もいらっしゃいます。

編集部編集部

やはり、子どもでもリウマチになるのですか?

吉岡先生

はい。16歳未満で発症し、6週間以上持続する原因不明の慢性関節炎のことを、「若年性特発性関節炎(JIA)」と呼んでいます。原因不明とはいえ、免疫システムの異常が関係しているため、リウマチの一種と考えていいでしょう。

若年性特発性関節炎が疑われるケースについて

編集部編集部

若い人のリウマチについて詳しく教えてください。

吉岡先生

わかりました。日本における「若年性特発性関節炎」の発症率は、1万人に1人といったところです。主な症状が関節に見受けられる「多関節型」と、さらに発熱や発疹などを伴う「全身型」にわけられます。

編集部編集部

遺伝は関係しているのですか?

吉岡先生

遺伝要因が考えられる一方、そのお子さんにだけ現れるケースもあります。外的な環境要因として、受動喫煙や歯周病などとの関連性が報告されています。

編集部編集部

主な症状を教えてください。

吉岡先生

「多関節型」と「全身型」いずれの場合でも、関節に痛み腫れ動かしにくさなどを感じます。放置していると関節の破壊が進み、隣接した骨の癒着を起こしかねません。「全身型」は、これに発熱発疹などが加わります。

編集部編集部

突き指や捻挫に似ているような気がします、区別の仕方は?

吉岡先生

痛みや違和感が長期間、続いているかどうかですね。あるいは、症状がほかの関節へ広がってくることも考えられます。突き指や捻挫の心当たりがないようでしたら、リウマチ専門クリニックを受診してみてください。検査のうえ、「若年性特発性関節炎」では“なかった”としても、そのこと自体が有益な情報になるはずです。

若年性特発性関節炎と診断されたら

編集部編集部

若年性特発性関節炎は治るのですか?

吉岡先生

一般的なリウマチと一緒で、完全に治すことはできません。治療目的は、お薬の継続的な服用により、痛みや不具合を感じない「寛解(かんかい)」という状態を目指すことです。治療の開始時期が早期であればあるほど、「寛解」へ至りやすいでしょう。

編集部編集部

どのような治療をしていくのでしょう?

吉岡先生

リウマチに有効とされている「メトトレキサート」という免疫抑制剤で様子を見るのが一般的です。効果の有無や副作用によっては、別の生物学的製剤などに切り替えていきます。筋力低下が懸念されるので、リハビリも必要になってきますよね。

編集部編集部

リハビリは、痛かったりつらかったりするのでしょうか?

吉岡先生

そこまでの負担はありません。痛みを感じる少し手前のレベルで十分です。筋力低下を予防するためにも、少しずつでいいですから、動かしましょう。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージがあればお願いします。

吉岡先生

18歳未満の患者さんで、「若年性特発性関節炎」と診断されれば、公的支援制度が受けられます。各自治体により、費用の助成や用具の給付などを用意していますので、前向きに検討してみましょう。

編集部まとめ

若い人ほど、「まさか自分がリウマチだ」とは考えないでしょう。ぜひ、リウマチに関する正しい知識を得て、症状の長期化や発熱などから、「怪しきを疑って」みてください。確信に至らずとも、「もしかしたら」という段階で受診することをお勧めします。

医院情報

昭島リウマチ膠原病内科

昭島リウマチ膠原病内科
所在地 〒196-0024 東京都昭島市宮沢町495-30
アクセス JR「昭島駅」より徒歩10分
JR「中神駅」より徒歩7分
診療科目 リウマチ科・膠原病内科・アレルギー科