風邪を引いたら奥歯の上のほうが痛い…これって副鼻腔炎!?

風邪で咳や鼻水がつらいのに、なんだか奥歯まで痛くなってきた……と不安になったことがあると思います。風邪のときに歯まで痛い? もしかしたら風邪からきた副鼻腔炎が原因かもしれません。副鼻腔炎とはどのようなものか、堤耳鼻咽喉科医院の堤先生に教えてもらいました。

監修医師
堤 康一朗(堤耳鼻咽喉科医院 院長)

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聖マリアンナ医科大学医学部卒業。東芝林間病院耳鼻咽喉科部長、川崎市立多摩病院耳鼻咽喉科部長、聖マリアンナ医科大学耳鼻咽喉科学准教授などを経て、2013年に堤耳鼻咽喉科医院を継承開業。35年間培ってきた経験を活かし、地域の人たちのみみ、はな、のどのお悩みを治療。朝日新聞の「おしえてドクター」などでも執筆。

編集部編集部

風邪のときに奥歯が痛くなる原因はなんですか?

堤先生

副鼻腔炎が原因だと思います。鼻の近くには前頭洞上顎洞篩骨洞蝶形骨洞と呼ばれる4つの空洞があります。そこがなんらかの原因で炎症を起こすことを、副鼻腔炎と言います。副鼻腔炎には蓄膿症と呼ばれる慢性副鼻腔炎と、風邪のときになる急性副鼻腔炎があります。

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どうして奥歯が痛くなるのですか?

堤先生

実際に痛いのは奥歯ではなく、奥歯の近くだと思います。奥歯は上顎洞と呼ばれる鼻の横の空洞と連動しています。副鼻腔の中の上顎洞に炎症が起きると、奥歯が痛くなったように感じるのだと思います。

編集部編集部

では実際に歯自体が痛いということではないのですね?

堤先生

そうですね。奥歯の近くが痛いために、奥歯自体が痛いと感じているのだと思います。

咳がでないのにタンが絡むときは要注意

編集部編集部

急性の副鼻腔炎はどのようなときになるのですか?

堤先生

急性副鼻腔炎だからといって突然なるということはあまりなく、風邪を引いたときになることが多いです。副鼻腔には通常、分泌液は溜まりません。しかし副鼻腔炎になるとウイルスや異物を排出することができなくなり、分泌液が溜まってしまいます。そうすると炎症が起き、痛みなどが発生するのです。

編集部編集部

奥歯が痛くなる以外には、どのような症状があるのですか?

堤先生

鼻づまり、頭痛、顔面の痛みなどです。風邪との違いは奥歯の痛みのほかに、咳がでないのにタンが絡みやすいところ。CTやMRI、レントゲンを撮って、診断することが多いです。内科では風邪との違いを判断しづらいことも多いので、このような症状のときは耳鼻科でしっかりと診察を受けることをおすすめします。

編集部編集部

どのような治療を行いますか?

堤先生

抗生物質などの投薬が一般的です。症状がひどいときは耳鼻科で鼻汁の吸引や鼻腔洗浄を行うこともあります。よっぽどのことがない限り、急性副鼻腔炎は4~5日で完治することがほとんどです。

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予防法はありますか?

堤先生

まず風邪を引かないことが一番でしょう。人によっては花粉症やカビやホコリから副鼻腔炎になることもあります。花粉症が発症した場合はすぐに薬を飲みましょう。常に部屋を清潔にしておくことも大切ですね。

編集部まとめ

風邪の症状のときに奥歯が痛いのは、虫歯ではなく副鼻腔炎であることがほとんど。鼻のまわりにある空洞が炎症を起こすため、連動している奥歯も痛く感じるようです。
風邪かな……と思っても

・奥歯が痛い
・咳がでないのにタンが絡む

上記の症状が出てる時は、副鼻腔炎を疑い、耳鼻科で診察を受けるのがよいようです。

医院情報

堤耳鼻咽喉科医院

堤耳鼻咽喉科医院
所在地 〒164-0012 東京都中野区本町2-42-15
アクセス 丸ノ内線・大江戸線「中野坂上駅」徒歩3分
診療科目 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科・アレルギー科